みなさん、大田区についてはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
庶民的?それとも高級住宅地?
実はひとことでは言い表せない、さまざまな顔を持つ区なのです。
今回は、約3年間住んでいた筆者が、リアルな情報を紹介していきたいと思います。
街の解説だけでなく、住みやすさや気になる治安情報についても調べましたので、引っ越しを検討中の方、おうちを探している方はぜひ参考にしてください。
大田区ってどんな街?
大森の「大」と蒲田の「田」を取って命名された歴史を持つ「大田区」。
これらの繁華街以外にも、国内有数の高級住宅地として知られる田園調布まで、幅広い街が含まれています。
羽田空港へと続く京急線沿線や、閑静な住宅地を展開する東急線沿線もあり、これほど多様性を持つ区も珍しいかもしれません。
23区内で最も面積が広く、多摩川をはさんだ南側は神奈川県川崎市に接しています。
古くから、金属加工や機械部品などを扱う約3500もの町工場があり、工場の街として発展してきました。
「昼夜間人口比率(昼間人口指数)」が99%という、昼夜の人口がほとんど変わらない特徴も持っています。
区内には4つの大学をはじめ専門学校も多く、一人暮らしをする学生さんにも人気です。
また、大田区内には黒湯と呼ばれる褐色の源泉が数多く湧いていて、銭湯でも気軽に天然温泉を楽しむことができます。
ではこれから、個性別に各エリアの特徴を解説していきましょう。
大田区イチの繁華街「蒲田」
蒲田には、JR京浜東北線と東急電鉄と京浜急行電鉄の3駅があり、この中で京急蒲田駅だけが800mほど離れています。
この駅間のアクセス向上のため、他の蒲田駅と京急蒲田駅を結ぶ「蒲蒲線」という新線の計画があって、地元の人たちは楽しみにしているのですが、諸般の事情で着工には至っていません。
また蒲田には飲食店が多く、お酒が好きな人にとっては聖地といえます。
特に餃子店が多いことで知られていて、徒歩圏内に20軒以上のお店が集まる激戦区になっています。
「蒲田餃子御三家」と呼ばれ、羽根つき餃子で有名な「你好」「歓迎」「金春」といった系列店は、グルメ番組や雑誌にもよく取り上げられています。
憧れの高級住宅地「田園調布」
昭和時代には「田園調布に家が建つ!」というギャグが流行したほど全国区の知名度を誇る高級住宅地で、約100年前、実業家の渋沢栄一が欧米の街づくりを参考に開発をスタートさせました。
特に駅の西口は、放射状に広がる道路が整備され、驚くような豪邸が建ち並ぶ閑静な住宅街になっていて、集合住宅や賃貸物件は一切ありません。
東口なら少しはあるようですが、めったに出回らない上、かなりの高額です。
そこで、どうしても田園調布というアドレスにこだわりたい方に耳よりな情報を。
東急多摩川線「沼部」駅、この周辺の住所は「大田区田園調布本町」なので、よほど東京の地理に詳しい相手でない限り、うれしい誤解をしてもらえそうです。
福山雅治の歌ですっかり名所になった桜坂もこの近くにあります。
客室乗務員も多く住む「京急沿線」
京急蒲田駅から羽田空港までを走る京急空港線沿線には航空関係者も多く住んでいるので、髪をアップにして黒いローヒール靴を履いた出勤前の客室乗務員を、電車内で見かけることも。
京急線は都営浅草線と相互直通運転をしており、品川~東銀座~日本橋~浅草と一本で通えるのに混雑率は比較的低く、さらに家賃相場もそれほど高くないので、穴場といえるでしょう。
京急蒲田駅は、2012年に高架化されるまでは開かずの踏切があり、毎年お正月に行われる箱根駅伝では、選手が踏切に阻まれて足止めされる迷場面も見られました。
住みやすさ抜群の「東急沿線」
大田区内には東横線・多摩川線・池上線・目黒線・大井町線と、5種類の東急電鉄が走っています。
最も有名なのは渋谷駅・代官山駅等を擁する東横線ですが、他の路線沿線は比較的落ち着いた住宅街が多く、ファミリー向けのエリアです。
ひとつひとつの駅が小さく駅前はあまりにぎやかではないですが、逆に駅近の物件が多いので、電車通勤の方には利便性が高いでしょう。
沿線上にターミナル駅もありますし、地下鉄の相互直通運転をしている線もあるので、お休みの日に遊びに出かけるにも問題ありません。
エリア内にも人気スポットは多く、日蓮宗の大本山で重要文化財も保存されている池上本門寺や、ボートの貸出を行っている洗足池などでのんびり過ごすのもおすすめです。
戸越銀座には、全長1.3キロメートルにわたって約400軒の店舗が連なる都内でも有名な商店街があり、食べ歩きも楽しめます。
大田区の治安は良いの?悪いの?
実際に住むことを考えると気になるのが治安ですよね。
女性の一人暮らしや小さなお子さんがいるファミリーなど、安全面を重視する方も多いと思います。
ここでは、警視庁が発表する犯罪認知件数データからまとめられた情報をもとに、大田区の治安状況を見ていきましょう。
23区内で大田区の治安ランキングは?
2021年現在、大田区は23区内中18位という結果です。(警視庁の犯罪認知件数などを参照)
「蒲田」や「大森」などの繁華街はパチンコ屋や居酒屋や風俗店も多く、治安の良いイメージはありません。
以前に比べると犯罪認知件数は減っているのですが、根付いてしまった環境や文化を払拭するのは難しいのかもしれません。
治安が良い街ベスト3
そんな大田区の中でも、治安が良いとされる街をご紹介しましょう。
1位:田園調布
さすがの高級住宅街、住民の防犯意識が高く事件はほとんど起きていません。
芸能人や政治家が多く住んでいるので、警察や外部業者が定期的にパトロールしていて、大田区の中では特に安心できる地域です。
2位:鵜の木
居酒屋などが少なく、不審者や酔っぱらいがほとんどいません。
昔ながらの鵜の木商店街があって、地元の人たちが穏やかに暮らしています。
基本的に住宅街なので、静かに暮らしたい方におすすめです。
3位:雪が谷大塚
雪が谷大塚駅の近くに田園調布警察署があるおかげで犯罪抑制につながっているようです。
各種クリニックなどが一通り揃っているのも住民には助かります。
番外編その1「石川町」 ※犯罪発生率0.24%
昔から住んでいる人が多く、お互いが顔見知りなことが犯罪が少ない要因となっています。
大手企業の社宅団地もあって緑も豊か、住みやすい街でしょう。
番外編その2「中馬込」 ※犯罪発生率0.26%
学校や図書館や郵便局などがあり、子育て世代が多く住んでいる街。
環七が通っている上に都営浅草線の馬込駅もあり、交通も便利です。
番外編その3「仲池上」 ※犯罪発生率0.29%
呑川や倉庫や工場などがあるものの、メインは閑静な住宅地です。
賃貸マンションも多く、女性の一人暮らしがしやすい街といえます。
治安が悪い街ベスト3
ここからは残念ながら治安が悪く、住むには注意が必要な街を紹介します。
1位:蒲田駅東口 ※犯罪発生率2.26%
2位:蒲田駅西口 ※犯罪発生率2.26%
3位:大森駅東口 ※犯罪発生率1.37%
大田区を代表する繁華街2か所がワースト3を独占してしまいました。
犯罪の種類で最も多いのが自転車の窃盗、その後は万引き、暴行、出店荒し、強盗と続きます。
飲食店や風俗店が多いことから、酔っ払い同士のトラブルも頻発します。
『月曜から夜ふかし』などのテレビ番組で不名誉な取り上げられ方をすることも多いですが、実際に住んでいた筆者の個人的感想としては、身の危険を感じたことはありませんでした。
飲んで意識をなくさない、危ない場所には行かない、といった常識を守っていれば、それほど神経質になる必要もないと思います。
特に夜間は、静かな住宅街を歩くより、人目にさらされてにぎやかな明るい道を通ったほうが安全かもしれません。
まとめ
大田区は、南端に多摩川が流れています。
夏に開催される数々の花火大会が有名ですが、地元の人たちからは日々の散歩コースとして愛され、週末になるとバーベキューや野球など、思い思いに過ごす人たちが集まっています。
空港から繁華街から住宅地まで、区内のさまざまなエリアを包み込むように流れる多摩川は、大田区民の心のよりどころ、ソウルリバーといえるかもしれません。
個性豊かな大田区の魅力をお伝えしてきましたが、みなさんのホームタウンになるきっかけになれたらうれしいです。
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